2009年10月23日金曜日

国際化ドメイン名 【IDN】

国際化ドメイン名とは、様々な言語の文字で表記されるドメイン名のこと。また、そのようなドメイン名を使用可能にするための技術仕様の標準。

 インターネットの住所にあたるドメイン名には、従来は英数字と「-」(ハイフン)のみが使用可能であった。これらの文字に加え、アルファベット以外の文字(キリル文字、漢字、ひらがな、カタカナ、ハングル文字など)を使用可能にしたものが国際化ドメイン名である。

 主なトップレベルドメイン(TLD)のうち、「.com」「.net」「.org」の各gTLDについて、日本語・中国語・ハングルでの登録が開始されており、今後登録可能な言語も順次増加する予定である。日本のJPRSが管理するJPドメインでは2001年春から日本語ドメインの登録が開始されている。

 国際化ドメイン名の運用も始まっており、対応アプリケーションの増加にともない普及が本格化していくものと考えられる。

 実際の運用においては、様々な言語の文字列をそのままDNSサーバに問い合わせることはせず、国際化ドメイン名と一対一に対応する特殊な英数字ベースのドメイン名に変換する方法がとられる。

 具体的には、まず、文字の正規化(半角カナの「ア」と全角カナの「ア」を同一にすることなど)を行ない、ACE(ASCII Compatible Encoding)というエンコード規則に従ってASCII文字のみを使用した形式に変換され、DNSサーバへの問い合わせが行なわれる。ACE規格としてはいくつかの候補が検討されたが、「Punycode」が正式に採用された。ACE変換により、例えば「ソフトバンク.JP」は「XN-- PCK1A7A6AX6P.JP」のように変換される。

 こうした方式を採用することにより、現在運用されているDNSシステムに影響を与えることなく国際化ドメイン名に対応することができる。

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