2009年10月23日金曜日

エンベロープ 【envelope】

エンベロープとは、封筒という意味の英単語。ITの世界では、何らかのメッセージを送受信する際に、送受信や中継を行なうソフトウェアなどが適切な配送制御を行なえるよう、送信者や宛先などの情報をメッセージの先頭にまとめて付加したもののことを指すことが多い。特に、単にエンベロープと言った場合は電子メール(eメール)のエンベロープのことを指すことが多い。

 電子メールのエンベロープは、メッセージの配送を担うMTA(Message Transfer Agent)がメール本体(本文やヘッダ)に付加するデータで、送信者と宛先の2つがある。現実世界の封筒に書かれているものと基本的には同じ役割である。送信者はSMTPのMAILコマンドの引数(MAIL FROM:)で、宛先はRCPTコマンドの引数(RCPT TO:)となる。MTAが利用するデータのため、メールソフトなどのMUAで直接これを見ることは想定されないが、メールヘッダの「Return- Path:」フィールドにMAIL FROM:の内容が、「Received:」フィールドにRCPT TO:の内容が記録されていることがある。エンベロープの送信者・宛先はメッセージの配送に使われる実際の送信者・宛先であり、ヘッダに書かれているもの (「From:」「To:」「Cc:」「Bcc:」フィールドなどの内容)とは異なる場合がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿