2009年11月22日日曜日

ユニバーサルサービス基金 【universal service fund】

ユニバーサルサービス基金とは、NTT地域会社(東日本・西日本)が全国一律の電話サービスを維持するため、過疎地など採算性の低い地域で生じる赤字を他の通信事業者が拠出した資金で賄う仕組み。2002年6月に導入され、2006年に初めてNTT東西が制度の利用を申請した。

 加入電話、公衆電話、110番や119番などの緊急通報の3つの基本的な通信サービスは「ユニバーサルサービス」と位置付けられ、NTT東日本と西日本は日本全国で均一の条件でこれを提供することが義務付けられている。これまではNTT東西の負担によってこれを維持してきたが、通信自由化や新しい通信サービスの登場、主に都市部における競争の激化などにより、不採算地域でのユニバーサルサービスの維持が難しくなる懸念が出てきた。このため、不採算地域でのこれらサービス維持のためのコストをすべての電話会社で応分に負担するのが、ユニバーサルサービス基金である。

 ユニバーサルサービス基金の負担金を拠出する電話会社は、NTT東西の電話網と接続している会社で、前年度の電話事業の収益が10億円以上あり、総務省から電話番号の割り当てを受けて利用者にこれを使わせている事業者である。負担金の額は、2007年1月から電話番号1つにつき月額7円と決まった。これら負担金は「基礎的電気通信役務支援機関」に指定された社団法人電気通信事業者協会(TCA)を通じて、NTT東日本・西日本に支払われる。

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