2009年11月20日金曜日

光収容

光収容とは、加入者宅とNTT電話局の間の回線の一部に光ファイバーが使用されていること。比較的新しいビルなどでは、電話局からビルまでを光ファイバーで結び、ビルの中がメタル回線になっている場合がある。ADSLは全経路メタル線であることを前提にした技術のため、途中に光ファイバーが入っていると使用できない。

 ADSLは音声通話帯域よりも高い周波数帯域をデジタル情報伝送に利用する技術だが、光ケーブルでの音声伝送は、その高い周波数帯域の伝送を想定しておらず、光収容の際には不用帯域としてカットされてしまう。このため、伝送路の途中や電話局側末端で光収容されている加入者回線は、ADSL信号を透過させることができず通信が成立しない。

 光収容加入者は、空いているメタル回線があった場合にのみ、収容替え工事をした後で、ADSLの工事が可能である。しかし、マンションなどの集合住宅で主配線盤に光ケーブルのみが引き込まれているなど、切り替えが不可能でADSLが利用できない場合もある。2000年代に入り、幹線部分のメタル通信線路の新設が停止されているため、光収容加入者はさらに増加するものと考えられる。

 ただし、都市部などでは、以前より普及しているCATVのインターネットサービスや、2004年辺りからの光ファイバー回線(FTTH/FTTx)の本格的普及により、ブロードバンド回線が引けない問題はおおむね解消されつつあるといえるが、集合住宅など、一部には依然としてその問題は残っている。

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